ルミックスGF9・GF10の使い方|背景をぼかして写真を撮るには

ルミックスGF9やGF10のすごいところは、レンズがとてもコンパクトなのに写りがキレイなことです。

このカメラを使っていると、街中で出会ったステキな景色を逃さずその場ですぐ撮れてしまうのがいいですね。

ところでこのカメラを使って「背景をぼかした写真」を撮ってみたことはありませんか?

実際にやってみると、背景をぼかした写真が上手く撮れないことが多いと感じているはずです。

どうしてなんでしょう?

そこで今回は、ルミックスGF9やGF10で背景をぼかした写真を撮る方法についてご説明してきたいと思います。

ルミックスGF9・GF10の使い方を知っていれば、背景がぼける写真もちゃんと撮れるんです。

写真の背景をぼかすとどんな効果が生まれるの?

自分が伝えたいモノにピントをあわせて背景をぼかすと、写真を見る人に自分が伝えたいものを主張できるんです。

でも写真の中ですべてのモノがバッチリ見えてしまうと、写真の中ですべてのモノが主張してしまうので、写真を見る人は何を撮った写真なのか分からなくなるんですね。

ルミックスGF9やGF10のセットレンズ「12−32mm」

ルミックスGF9やGF10のセットレンズ「12−32mm」は、小さい割にとてもクリアに写真が撮れて、レンズが小さく収納されるので場所をとりません。

ただしこのレンズって背景をボカして撮るのはあまり得意ではないんです。

実際にこんな写真を撮ってみました。

比較的後ろの背景までぼやけながらもよく見えていますね。

ごちゃごちゃとしていて、この写真は何を伝えたいのかよく分かりませんね。

ですが、このレンズがダメなのではありませんよ。

こういう状況では、このズームレンズが向かないんです。

じゃあそれならどうすればいいのでしょうか。

このカメラには、確かもう1本交換レンズがついていましたね。

交換レンズLUMIX G 25mm/F1.7

ルミックスGF9やGF10のセットレンズのもう1本が「LUMIX G 25mm」です。

単焦点レンズというタイプのレンズででズーム機能はついていませんから、自分自身が前後に動いて写真の配置を考える必要があります。

ズームレンズのようにレンズで拡大縮小できないので面倒かもしれませんが、このレンズの一番の特徴はレンズが明るくて「背景をボカした写真が撮りやすい」のです。

このレンズは言い換えれば「写真をカッコよく撮りたいときのレンズ」なんですよ。

被写界深度

背景をぼかして撮るときに、頭に入れておいてもらいたいのは「被写界深度」についてです。

被写界深度とはすごく簡単にいうと、レンズの絞りを大きく開けると写真が明るくなっては背景がぼけやすくなることと、逆に絞りを小さく絞ると写真が暗くなって背景はボケにくくなることをいいます。

レンズの明るさやレンズの絞りはF値で表されます。

F値が小さいほど背景がぼけやすく、F値が大きいと背景はぼけにくくなります。

ココが重要ですよ。

ズームレンズのF値は?

「LUMIX G 12−32mmズームレンズ」のF値は「3.5-5.6」となっています。

※G VARIO 1:3.5-5.6/12-32と表記されているうちで、G VARIOはレンズの名前、3.5-5.6がF値、12-32は12-32mmの焦点距離のレンズということです

これはズームしない12mmのときにはF値が「3.5」で、最大ズーム32mmのときにはF値が「5.6」になることを表わしています。

ズームさせるとレンズのF値が大きくなってしまい、背景がぼけにくくなります。

このようなことから、このズームレンズは背景をぼかすの苦手としているんです。

一方のレンズ「LUMIX G 25mm」ではF値が1.7です。

つまりF値が小さいので背景をぼかした写真が撮りやすいんですね。

交換レンズLUMIX G 25mmで撮ってみた

実際に交換レンズLUMIX G 25mmで写真を撮ってみました。

F値を少しずつ大きくしていくと、背景のぼけがなくなって奥のほうがよく見えるようになってきますよ。

F1.8のとき

F2.2のとき

F3.5のとき

F5.6のとき

F8.0のとき

F11.0のとき

F値が大きくなるにつれて背景のぼけ具合が少なくなってきますね。

背景のぼけ具合で写真の雰囲気が変わることがお分かりいただけたでしょうか。

カメラでF値を変えるには

カメラでF値を変える方法です。

カメラの上についているモードダイヤルを「A」に合わせます。

カメラの背面にあるダイヤルを左右に回転させてF値を変えます。

F値は液晶画面の中のここに表示されます。

F値を大きくしすぎない

F値を大きくすれば確かに背景までピントが合うようになります。

だからといって、どこまでも大きくしないことが重要です。

数値はF22まで大きくできるのですが、大きくしてもある一定以上の数値以上になるとぼけの効果がなくなるし、さらに背景部分の写り具合自体が悪くなるんです。

これは写真教室の先生から教わったことなのですが、この背景の写り具合が悪くなることを「小絞りボケ」といいます。

写真の周辺部分のモノの輪郭が赤や青の色が出てきてにじむそうです。

ルミックスカメラではF値は最大でも「10」までにして、絞りをそれ以上大きくしないようにと話していました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ルミックスGF9やGF10で背景をぼかした写真を撮るときのポイントについてお伝えしてきました。

交換レンズはそのときの状況に合わせて使い分けることが重要なんですね。

日常生活の記録のようなオールラウンドな状態のときはズームレンズのほうが使いやすいですが、ちょっとカッコよい写真を撮る場合、例えば背景をぼかした写真を撮りたいなら、明るい単焦点レンズに交換してみましょう。

カメラはどんどん進化して自動化してきたとしても、まだまだ人間の手を使わないといけない部分が多いんです。

そういう部分を面倒だと思わずに、それを楽しみに変えていくと写真がますます上手になっていきますよ。

ステキな写真がたくさん撮れるようになれば、さらに写真を撮る楽しみが増えてきますね。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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