旅先で素晴らしい風景に出会った時、その景色を写真の中に残しておきたいと思うことがあります。
しかし、実際に撮ってみて後から写真を見てみると、カッコよく撮れたと思っていたはずが、全く普通で、ありふれた写真にしかならなかったという経験がよくあるんです。
私も、写真を撮っていて毎回この問題で悩んでいます。
たくさん写真を撮ったはずなのに、上手く撮れた写真が一枚もなかったなんてこともしょっちゅうなんですよ。
そんなとき考えなければならないのは写真の構図についてなんですね。
構図とは、風景のどこを切り取るのか、カメラでどのような角度で写すかということです。
今回は構図の中でもよく使う「対角線構図」と「S字構図」について、私が実際に撮影した写真をもとに、ご紹介していきたいと思います。
今回私はLUMIX・ルミックスGX8とGF10を使って写真を撮りました。
ルミックスのミラーレス一眼カメラは本体もレンズもコンパクトなのが特徴で、カメラの荷物が少なくなるのでどこにでも持って出かけられますよ。
対角線構図とは
対角線構図とは写真枠の上と下を斜めに走る線に合わせて写真を撮る構図です。
撮影場所は、仙台地下鉄・南北線の泉中央駅近くにある「ユアテックスタジアム仙台」。
ユアテックスタジアムは正面から見ると、このような形をしています。
まず対角線構図を使った写真です。
入り口部分を斜めにして対角線に合わせて写真を撮ると、スタジアムの迫力が伝わりますね。
「対角線構図」は、街並みとか風景の一部を切り取って写すときに使いやすく、長さや広がり、その先に続いていくような奥行き感も表現できます。
ただし、あまりにもガチガチに考えすぎて、対角線上にモノをバッチリ配置しすぎてしまうと、不自然さが出てくるんです。
だから対角線をちょっと外すのがポイントです。
このようなモノを撮った写真でも迫力が出てますね。
LUMIX GF10に望遠ズームレンズ100-400mmレンズを取り付けたものです。
カメラのボディが小さいので、こういうレンズを付けるととってもアンバランスなんです(笑)
S字構図とは
S字構図とはS字状になっている道や川の流れ、鉄道などを撮影するときに使う構図です。
S字にすることで、どこまでも続くような感覚になります。
ここは仙台城跡に向かう道路です。
道路がS字状だったので、このS字構図を使って撮影してみました。
このように道路や川などの風景でS字構図になりそうなところがあったら、積極的にを使ってみることをおススメします。
こちらは奈良県の吉野に行ったときの写真です。
こちらも同じくS字の道路でしたので、撮ってみました。
道が奥につながっていくような感覚になりますよね。
さらにですが、道路終端の部分を写真の左右の角にピッタリと合わせるのがコツです。
このようにすることで写真写りがよくなります。
構図を2つ組み合わせてみる
1つの写真の構図だけでなく、状況によっては2つの構図を組み合わせてみることもおススメですよ。
次の写真は対角線構図とS字構図の2つを応用して撮りました。
同じく奈良県の吉野を写した写真です。
吉野の一番奥の方にある奥千本の金峯神社から西行庵を回り、再び金峯神社に戻る途中で撮影しました。
奥千本の金峯神社の先に行くと急に険しい山道が続きます。
特にこの撮影場所では、急な山の斜面に、細い道が山肌に張り付くように通っていて、遠くどこまでも道が続いていくように感じました。
その様子を表現するのに、この2つの構図が使えたんですね。
狭くて険しい山道、切株だらけの山肌、ポツポツとしか桜の木がない殺伐とした様子が印象的でした。
桜の木はまだ植えられたばかりで、枝ぶりは小さくて花は少ししか咲いていません。
このような景色を見て、スゴイ奥地にまで入り込んでしまったと私は後悔しました。
本当に大変な山道で、吉野から帰ってきた後には、筋肉痛で足が4~5日間たっても痛みが引かず、治るまで歩くのが大変でした。
でもその反面、このようにも考えていました。
この風景もあと20年もしたら大きく変わるだろうな、桜の木々が太く大きくなり、山全体が桜の山になったら美しいだろうなということです。
そんな将来の吉野の奥千本の様子をぜひ見ておきたいなあ、20~30年後にも足腰が丈夫でいたいなあと強く思いました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
カッコよく写真を撮るのなら、ぜひ構図について考えてみることをおススメします。
また、いつも見慣れている風景でも、構図を変えて撮ってみるといろいろと写真に変化が出てくるので、今までの写真と雰囲気が違って撮れるかもしれません。
今回は対角線構図とS字構図についてご紹介してきました。
写真の構図は知識として理解していても、実際に撮影するとなると思うようにできないことが多いのです。
ですから写真を撮るときはいつも構図を頭の中に入れておくだけでなく、実際にたくさんの写真を構図を使って撮ってみましょう。
そうすることで身体に覚えさせて、いつでも自然に考えなくても構図が作れるようになることだそうです。
とにかく実際にやってみて、どのような効果が出るのかを自分なりに感じてみるといいと思います。
今回私が使用したカメラはルミックスのGX8とGF10の2機種でした。
ルミックスのミラーレスカメラはコンパクトなので、持ち運びも楽ですし、旅行をするときに荷物が少なくてすみます。
私のお気に入りのカメラです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
最近のコメント